明日は、ソトアソビ

私がソトアソビで経験した失敗、悩み、そしてちょっぴり楽しかった事を書いています

バス停の風景

私の家のキッチンから小さなバス停が見える。
堤防わきの道路にたたずむようにある、バス停名と時刻表だけのバス停だが
もうすぐそこに小さな春がやってくる。

 

目次

1、にぎやかなバス停
2、不釣り合いなランドセル
3、背筋を伸ばして
4、静かなバス停
5、そして笑顔が

 

1、にぎやかなバス停
堤防に張り付くように設置されたバス停には
1日で往復4便しかバスが来ない
今どきの田舎ではよくある風景だ。
朝と昼に1便ずつ、そして夕方に2便
最低限のバス運行なので
ほとんど利用する方がいない
でも、
そんなバス停でも朝のひと時は賑やかになる
通学のために、小学生と中学生
そして小学生の低学年には保護者もついてくる
なので、バス停は一気ににぎやかになる。

2、不釣り合いなランドセル
彼女がやってくる
小学生の一団の先頭に立って
旗を持って下級生たちを先導している。
彼女の肩には不釣り合いなランドセルが
申し訳ないように背負われている
彼女の大人びたしぐさや
下級生を見守るまなざしは
すでに、
新たなステップを予感しているように思える

3、背筋を伸ばして
小学1年生はもうすぐ初めての春休みなので
だいぶ学校生活に慣れたようにみえる
去年の4月には、ランドセルがよたよたと道を歩いているように見えたが
どうしてどうして、この時期になると
ちゃんと大きなランドセルを背負っている
まだ少し大きいようだが
背筋を伸ばして
両手をベルトに添えてちゃんと背負っている

4、静かなバス停
春休みがやってきた
あれほどにぎやかだったバス停が
朝のひかりの中、一人ぼっち
人がやってきたと思ったら
バス会社の職員が
新しい時刻表をバス停につけに来た
そして、また静かな時間の中
夕方まで光の中にたたずんでいる

5、そして笑顔が
今朝はひさびさにバス停の周りがにぎやかだ。
ときどき、ちょっと暖かくなった風が
子供たちにいたずらをする
いろんな声がまじって、まるで遠足のようだ
このあいだまでみんなを見守っていた
不釣り合いなランドセルはもう見られないけど
なつかしくて、新しい風景がそこにある
大きなランドセルに
それぞれの、まだ小さい春を
いっぱいつめこんで
よたよたと
バス停へ向かう新入生の笑顔がある

 

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     ありがとうございました。

今週のお題「小さい春みつけた」でした