明日は、ソトアソビ

私がソトアソビで経験した失敗、悩み、そしてちょっぴり楽しかった事を書いています

つくし誰の子‥‥

「つくし誰の子スギナの子」という言葉を聞いたことがあるだろうか
この言葉は昭和初期の詩の一部らしいのだが、私には幼い頃に見たドラマの題名である「つくし誰の子…」の方が馴染み深い。

目次
1、つくしを見て思い出した
2、「あんたは市長か」
3、根治は不可能
4、情報は生もの
5、温暖化の影響かな

1、つくしを見て思い出した
 そんな「つくし」のことだが、ちょっとタイムスリップして、まだ30代だった頃へ…
春の若狭地方に大雪が降る前に、田んぼの真ん中をユンボで掘っている時(考古学の発掘調査のために表土をはいでいた)、あぜ道につくしを見つけて「ああ、春やなぁ」と思ったりした
そう、雪が降ろうが、スギ花粉が飛ぼうが、もう春なのである。地元の県立高校合格発表も終わり、別れと出逢いの季節なのである。

2、「あんたは市長か」

 でも、これは世間の事であって、季節感が欠落してしまった「風雲大手城」と言われるお役所の中で唯一春を感じる行事は、人事異動くらいしかない。
たしか、あの年は副市長と教育長も辞めるので、大きな人事異動あったみたい。
あ、まるで他人事だが、私の部署はあまり異動が無かった
それはそれでよい事なのだが、たまにあると、さぁもう、うろたえてしまう。
さてさて、異動どうだったのかな…???
 面白いのはこんな時期に活躍する「特異な職員」が居ることである
それは活躍といっていいのかどうか良く判らないが、「あんたは市長か」と思うくらいいろんな人事の裏話を知っている。
それくらいの情報を集めるには、仕事をやっている暇は無いだろうと思うのだが、案外その人の部署はうまく回っている
いや、他のみんながうまく回してくれている
 つまりその人が仕事をしないのは、もう折込済みなのである。そう彼らは仕事をしないで、給料をもらっているのである
あ、ちょっとはやっているかもしれない。
でも、羨ましい限りだ。
 さらに、彼らの活動範囲には感心する。市役所内を上から下へ、はたまた出先機関まで、呼んでもいないのに来てくれる
まるで訪問販売員みたいである。
ありがたいのか、迷惑なのか…。
まあ、お茶とコーヒーを飲んで、こちらの仕事の邪魔をして帰るので、どちらかといえば迷惑かなぁ。

3、根治は不可能

 集団を研究されている方々が説明されるには、このような職員はどんな組織でも一定の「割合」で居るらしい。そう、そんな職員を減らそうとしても、根治は不可能なのである
だから、今の方々が居なくなると、その予備軍が正規の特異な職員になるのである。
はぁ、準備がいいものだなぁ。まるでホオジロザメの歯みたいなものである。
あ、失礼な例えかなぁ。
 ところで、先ほど「どんな組織でもこのような職員が居る」と言ったけど、そう考えると、霞ヶ関にも存在するのかなぁ…
というのが素朴な疑問である。あ、見本みたいな人が当市役所にも来ていたから、霞ヶ関にも当てはまるみたいやね
うーん、我々が思っている霞ヶ関も、案外普通の組織なのかもしれないな。

4、情報は生もの
 さてさて、このような職員もその季節が終わると、今までは一応職場に復帰していたようである。そう情報は「生もの」だから、何時までも価値があるわけではない。
異動発表が終わってしまえば、彼らの持っている情報などは「屁」見たいなものである。
そして彼らの活躍の場は無くなり、次の活躍の場まで地下へ潜って情報戦が始まるのである。
 さながら「つくし」のようである。しかし、可愛いいつくしもスギナになってしまえば、周りの草と同化して見分けがつかなくなってしまうのである。 

5、温暖化の影響かな

 ところが、昨今の温暖化で季節感が狂うと、つくしのような彼らもスギナにならずに年中活躍するようである。困ったものである
彼らはますます活動の幅を広げ、
その勢力を誇示するようになるのだろう
 まるで北海道へ渡って天敵の居なかったゴキブリのようである。あ、また失礼。
こうなると、困ったことに彼らの同僚にさらに仕事が集中するようである
 私も陰ながら応援はしているが、あくまでも陰なので力は無い。能力も…無い。地位も無い。できる事は大型のゴキブリホイホイを作る事くらいか……。
そして、これを読んでいるあなたが「特異な職員」でないこと、若しくは予備軍でないことを祈る事くらいである。

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